設備工事の今昔 第2回|ねじってテープを巻くだけ? 電線接続の移り変わり
天井裏で出会う、昔の接続
古い住宅の天井裏に入ると、銅線同士をねじり合わせ、絶縁テープを巻いた接続を今でもよく見かけます。しかも、そのテープは経年劣化して、ぶらんと垂れ下がっていることがほとんどです。
そんな光景を見るたび、私は心の中で「またこんな工事しやがって!」と思ってしまいます。
父も昔はやっていた
父に聞くと、昔は自分もそうした接続をしていたそうです。はんだ付けをせずにねじり合わせてテープを巻くこともあったといいます。ただ、今ではもうその方法を使っていないようです。
もっとも、昔のねじり接続にも施工上の決まりがありました。ねじり接続そのものを一律に否定するのではなく、当時の方法と現在の基準を区別して考える必要があります。
せっかく天井裏に入ったのだから
私が天井裏に入るのは、既設の結線部分から1〜2本の電線を使って、新たに結線し直す必要があるときです。
そこで劣化した古い接続を見つけたら、必要な1〜2本だけをつなぎ替えて終わりにはしません。影響のない位置で古い接続部分を切り離し、電線の状態や長さを確認したうえで、その結線箇所全体を適合するコネクタで接続し直します。
もちろん、電線の種類・太さ・本数に合った器具を選び、必要な接続部の収容や点検可能性など、現行の施工基準を守ることが前提です。
工事の結果は何十年も残る
絶縁テープが剥がれ、導体が露出すれば感電や短絡の危険があります。接続不良による発熱も見過ごせません。
今はリングスリーブによる圧着接続や差込形コネクタなど、用途に応じて確実に施工するための器具があります。便利な器具でも、指定の施工方法を守らなければ意味がありません。
工事は完成したときだけ良ければいいのではない。10年後、20年後、30年後にも残る仕事なのだ。 そう考えて、目の前の結線をきちんと納めたいと思っています。
次の世代に伝えるために
父がなぜ昔の接続をやめたのか、詳しい理由はまだ聞けていません。今度、改めて聞いてみたいと思います。
昔の施工をただ笑うのではなく、なぜ変わったのかを知る。そして、現在の工法を正しく使う。その姿勢を次の世代にも伝えたいものです。